新しい出会いがありました。

令和5年2月2日 河北新報社のとある記事をきっかけにお会いすることができたのは、佐々木すみれ さんです。

彼女は、重い障害のある姪御さんを実の娘のように深い愛情を持って、37年間育み見守ってきました。

そして、生きている幸せを感じてもらいたいと、旅行に連れて行ったり、一緒に美味しいものを食べたり、かわいい洋服を着せてあげていたということでした。ところが、姪御さんに財産管理の後見人がついてしまってから、その生活が一変しました。支出項目や支出金額を制限され、これまでのように姪御さん自身のお金を使えなくなってしまったのです。

自分のお金を美味しいものやかわいい洋服を購入するために使えなくなるのが、法定後見制度のあるべき姿なのでしょうか。財産管理の後見人は「障害を持っている人は、自分で美味しいものを食べたり、かわいい洋服を着たいと思っているわけではないから、そんなものは無駄遣いだ」と考えているようです。「親がそうしたいだけなのだから、やりたいなら親のお金を使いなさい」と言います。

 でも、佐々木すみれ さんは現状に負けずに戦っています。単発のアルバイトをしながらこれまでのように美味しいものやかわいい洋服を姪御さんに届けています。それだけではなく、後見制度を利用して自分のように悲しい思いをする人を出したくないと、ご自身の経験をたくさんの人に知ってもらう活動をしています。

 昨年のクリスマスにすみれさんが姪御さんに届けた、愛情のこもった料理の数々とその料理を目の前にして座る姪御さんの写真を見せていただきました。「あまり表情はでないんですよ」とすみれさんはおっしゃっていましたが、私には、ちょっとはにかみながら嬉しそうに笑っている、そんな風に見えました。

 佐々木すみれ さんのお話を聞いてみたいと思われる方は、当法人にご連絡ください。後見制度をより良くするための活動は、誰のためにでもなく、きっとあなたのためになると信じています。